お疲れ様です。
えのこりです。
今回は韓国語の試験であるハングル検定とTOPIKについて書いていきます。
韓国語の勉強をしていてそろそろ資格や試験を受けたいと思っている方はハングル検定とTOPIKでどちらを受けるか悩むはずです。

今回はそんな方のためにハングル検定とTOPIKを比較してどちらを受験するのに向いているのかについて書いていきます。
少しでも参考になれば幸いです。
韓国語をこれから始めようと思っている方は合わせてこちらもご覧ください。
こんな方におすすめ
- ハングル検定とTOPIKどちらを受けるか悩んでいる方
- ハングル検定とTOPIKの違いを知りたい方
- 韓国語の勉強を始めようとしている方
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ハングル検定とは?
まずはハングル検定についてご紹介します。
メモ
ハングル検定は、日本で初めての韓国・朝鮮語検定試験として1993年の第1回実施から今日(2022年1月時点)まで56回実施されており、総出願者数は47万人を超えています。
試験は年に2回実施されており、誰でも受けることができます。
級は5級から始まり、4→3→準2→2→1と数字が小さくなるにつれて上級となります。
ちなみに問題は日本語で出題され、マークシート式です。
それでは級ごとに見ていきましょう!
5級
60分授業を40回受講した程度。韓国・朝鮮語を習い始めた初歩の段階で、基礎的な韓国・朝鮮語をある程度理解し、それらを用いて表現できる。
- ハングルの母音(字)と子音(字)を正確に区別できる。
- 約480語の単語や限られた文型からなる文を理解することができる。
- 決まり文句としてのあいさつやあいづち、簡単な質問ができ、またそのような質問に答えることができる。
- 自分自身や家族の名前、特徴・好き嫌いなどの私的な話題、日課や予定、食べ物などの身近なことについて伝え合うことができる。
ハングル能力検定協会ホームページより引用
5級は最も簡単な級なので初心者にはぴったりの級だと思います。
最初は文法やハングルの文字などがよくわからないので勉強に時間がかかるかもしれませんが、続ければ必ず合格できると思います。
私の場合は最初5級を受けようと勉強していましたが、一通り勉強を終えてまだ試験まで時間があったので4級に切り替えて4級を受けました。(ハングル検定5級の勉強法とテキストについてはこちらをご覧ください。)

4級
60分授業を80回受講した程度。基礎的な韓国・朝鮮語を理解し、それらを用いて表現できる。
- 比較的使用頻度の高い約1,070語の単語や文型からなる文を理解することができる。
- 決まり文句を用いて様々な場面であいさつやあいづち、質問ができ、事実を伝え合うことができる。また、レストランでの注文や簡単な買い物をする際の依頼や簡単な誘いなどを行うことができる。
- 簡単な日記や手紙、メールなどの短い文を読み、何について述べられたものなのかをつかむことができる。
- 自分で辞書を引き、頻繁に用いられる単語の組み合わせ(連語)についても一定の知識を持ちあわせている。
ハングル能力検定協会ホームページより引用
5級を合格した方ならその調子で勉強すれば合格するかと思います。
60分授業を80回と書いてあるので単純に5級の2倍になります。
半年もあれば合格できます!
3級
60分授業を160回受講した程度。日常的な場面で使われる基本的な韓国・朝鮮語を理解し、それらを用いて表現できる。
- 決まり文句以外の表現を用いてあいさつなどができ、丁寧な依頼や誘いはもちろん、指示・命令、依頼や誘いの受諾や拒否、許可の授受など様々な意図を大まかに表現することができる。
- 私的で身近な話題ばかりではなく、親しみのある社会的出来事についても話題にできる。
- 日記や手紙など比較的長い文やまとまりを持った文章を読んだり聞いたりして、その大意をつかむことができる。
- 単語の範囲にとどまらず、連語など組合せとして用いられる表現や、使用頻度の高い慣用句や慣用表現なども理解し、使用することができる。
ハングル能力検定協会ホームページより引用
3級になると単語も一気に増え、慣用句や慣用表現もありますので難易度が上がります。
また、発音も聞き取るのが難しく感じました。
3級と4級の壁は少し高いかもしれません。

準2級
60分授業を240~300回受講した程度。日常的な場面で使われる韓国・朝鮮語に加え、より幅広い場面で使われる韓国・朝鮮語をある程度理解し、それらを用いて表現できる。
- 様々な相手や状況に応じて表現を選択し、適切にコミュニケーションを図ることができる。
- 内容が比較的平易なものであれば、ニュースや新聞記事も含め、長い文やまとまりを持った文章を大体理解でき、また日常生活で多く接する簡単な広告などについてもその情報を把握することができる。
- 頻繁に用いられる単語や文型については基本的にマスターしており、数多くの慣用句に加えて、比較的容易なことわざや四字熟語などについても理解し、使用することができる。
ハングル能力検定協会ホームページより引用
準2級は今勉強中なので私は偉そうなことは言えませんが、ここでも難易度が一気に上がるように感じます。
ハングル能力検定協会のホームページに記載されている合格率を見ると準2級から急激に下がっているのがわかります。
データが示す通り難しいですが、逆に言うと合格できれば大きな自信になると思います。

2級
幅広い場面で使われる韓国・朝鮮語を理解し、それらを用いて表現できる。
- 相手に対して失礼のないように表現を選び、適切にコミュニケーションを図ることができる。また、用件的に複雑な依頼や謝罪、批判などに関しても、適切に表現を選択し目的を果たすことができる。
- 単語や言い回し、イントネーションなどの選択に現れる話し手の感情(ニュアンス)もほぼ理解することができる。
- 公式な場面と非公式な場面の区別に即して適切な表現の選択が可能である。
- 幅広い話題について書かれた新聞や雑誌の記事・解説、平易な評論などを読んで内容を理解することができる。また、取り扱い説明書や契約書、請求書や見積書、広告やパンフレットなど実用的な文を読んで、その意味を具体的に把握することができる。
- 連語、慣用句、慣用表現はもちろん、ことわざや頻度の高い四字熟語についても理解し、使用できる。
- 南北の言葉の違いなども多少理解することができる。
ハングル能力検定協会ホームページより引用
勉強時間と受講した回数の記載がなくなっており、合格の指標が分からなくなっています。
それほどの難易度なのだと思います。

1級
幅広い場面で用いられる韓国・朝鮮語を十分に理解し、それらを自由自在に用いて表現できる。
- 相手のみならず、場面や状況までを考慮した上で、的確に意図の実現ができ、報告書やエッセイなど、ほとんどのジャンルを考慮したスタイルの選択も可能である。
- 職業上の業務遂行に関連する話題などについても取り扱うことができる。
- 幅広い話題について書かれた新聞の論説・評論などの論理的にやや複雑な文章や抽象度の高い文章、様々な話題の内容に深みのある文章などを読んで、文章の内容や構成などを理解できる。
- 要約や推論、論証や議論など、情報処理的にも高度なレベルが要求される処理を、韓国・朝鮮語を用いて行うことができる。
- 類推の力を働かせて、知らない単語の意味を大体把握できる上、南北の言葉の違いや頻度の高い方言なども理解することができる。連語や四字熟語、ことわざについても豊富な知識と運用力を持ち合わせており、豊かな表現が可能である。
ハングル能力検定協会ホームページより引用
1級は2次試験の面接もあります。
1人約15分で評価は5段階です。
S、A、Bが合格でC、Dが不合格となります。
試験時間と合格点について
級 | 聞き取り試験 | 筆記試験 | 合格点 |
2 | 10:30〜11:00 | 11:00〜12:00 | 100点満点中70点以上(聞き取り16点以上、筆記試験30点以上) |
3 | 10:30〜11:00 | 11:00〜12:00 | 100点満点中60点以上(聞き取り12点以上、筆記試験24点以上) |
5 | 10:30〜11:00 | 11:00〜12:00 | 100点満点中60点以上 |
1 | 14:00〜14:30(聞き取り、書き取り) | 14:30〜15:50 | 100点満点中70点以上(聞き取りと書き取りで16点以上、筆記試験30点以上。1時試験合格後2次試験の面接へ) |
準2 | 14:00〜14:30 | 14:30〜15:30 | 100点満点中70点以上(聞き取り12点以上、筆記試験30点以上) |
4 | 14:00〜14:30 | 14:30〜15:30 | 100点満点中60点以上 |
※試験時間は第56回2021年11月14日のものです。
3級以上になると必須得点が必要になり、1級に関しては2次試験(面接)があります。
検定料について
1級 | 10000円 | 3級 | 4800円 |
2級 | 6800円 | 4級 | 3700円 |
準2級 | 5800円 | 5級 | 3200円 |
級が上がるにつれて値段が上がっており、1級になるとそこそこの値段です。
併願することも可能です。
TOPIKとは?
次はTOPIKについて書いていきたいと思います。
メモ
TOPIKは韓国文化の理解及び留学などの学術的性格に必要な能力の測定・評価を目的とした試験です。
TOPIKは「Test of Proficiency in Korean」の略で日本語にすると韓国語能力試験です。
TOPIKは韓国政府(教育省)が認定・実施する唯一の韓国語試験で、問題文も全て韓国語で記載されています。
世界70カ国以上で一斉に実施されており、日本では年に3回行われます。
ハングル検定は日本国内での試験といった感じですが、TOPIKは世界的な韓国語の試験という感じですね。
また、1〜6級まであり、6級が最上級、1級が最下級となっています。
そして、1級から2級までをTOPIKⅠ、3級から6級までをTOPIKⅡとし、ⅠとⅡで試験が分かれます。
さらに、有効期限があり、2年間となっております。
科目は「聞き取り、筆記(説明文、論述文)、読解」で問題文も全て韓国語です。
ちなみにⅠは筆記がありませんが、Ⅱでは有ります。
筆記以外は四択の問題です。
1級(TOPIKⅠ)
・自己紹介、買い物、飲食店での注文など生活に必要な基礎的な言語(ハングル)を駆使でき、身近な話題の内容を理解、表現できる。
・約800語程度の基礎的な語彙と基本文法を理解でき、簡単な文章を作れる。
・簡単な生活文や実用文を理解し、構成できる。
ハングル検定でいうと5級に値する級です。
しかし、問題文も韓国語となるといきなりTOPIKは難しいように感じます。

2級(TOPIKⅠ)
・電話やお願い程度の日常生活に必要な言語(ハングル)や、郵便局、銀行などの公共機関での会話ができる。
・約1,500~2,000語程度の語彙を用いた文章を理解でき、使用できる。
・公式的な状況か非公式的な状況かの言語(ハングル)を区分し、使用できる。
ハングル検定でいうと4級に値する級です。
TOPIKⅠを受けるのであれば、ここを狙いたいですよね。
3級(TOPIKⅡ)
日常生活を問題なく過ごせ、様々な公共施設の利用や社会的関係を維持するための言語(ハングル)使用が可能。
文章語と口語の基本的な特性を区分し理解、使用が可能。
ここから筆記が加わってきます。
中級レベルは200~300文字程度の説明文ですので、しっかりと対策が必要でしょう。
ハングル検定は1級しか作文はありませんが、TOPIKは3級以降から筆記が出題されるのでその部分が両者で違います。
4級(TOPIKⅡ)
・公共施設の利用や社会的関係の維持に必要な言語(ハングル )機能を遂行することができ、一般的な業務に必要な機能を実行できる。
・ニュースや新聞をある程度理解でき、一般業務に必要な言語(ハングル)が使用可能。
・よく使われる慣用句や代表的な韓国文化に対する理解をもとに社会・文化的な内容の文章を理解でき、使用できる。
4級はハングル検定でいうと準2級くらいのレベルに値しますので、難易度は高いと思います。
評価基準も難しそうな感じがします。
5級(TOPIKⅡ)
・専門分野においての研究や業務に必要な言語(ハングル)をある程度理解と使用ができ、政治・経済・社会・文化などの全般に渡った身近なテーマについて理解し、使用できる。
・公式的、非公式的且つ口語、文語的な脈絡に関する言語(ハングル)を適切に区分し、使用できる。

筆記では600~700文字程度の論述文となりハングル検定でいうと準2級〜2級のレベルになります。
6級(TOPIKⅡ)
・専門分野における研究や業務遂行に必要な言語(ハングル)機能を比較的正確に、流暢に使用でき、政治・経済・社会・文化などの全般的なテーマにおいて身近でないテーマに対しても不便なく使用できる。
・ネイティブ程度までではないが、自己表現を問題なく話すことができる。
難易度MAXの最上級です。

試験時間と合格点について
受験級 | TOPIKⅠ | TOPIKⅡ | ||||
等級 | 1級 | 2級 | 3級 | 4級 | 5級 | 6級 |
1時間目 | 聞き取り(40分) | 聞き取り(60分) | ||||
読解(60分) | 筆記(50分) | |||||
2時間目 | 読解(70分) | |||||
合格点 | 80点以上(200点中) | 140点以上(200点中) | 120点以上(300点中) | 150点以上(300点中) | 190点以上(300点中) | 230点以上(300点中) |
TOPIKⅡには筆記があり300点満点となっております。
受験料について
TOPIKⅠは4500円でTOPIKⅡは6000円です。
ハン検と違って検定料は2種類となっており、こちらもまあまあな値段なので一発で合格を目指しましょう!
ハングル検定とTOPIKどちらが良いのか?
ではハングル検定とTOPIKどちらを受ければ良いのか?
それはあなたが「なぜ韓国語を勉強しているのか」に尽きると思います。
例えば、私の場合は韓国ドラマや韓国の音楽が好きだったのでその延長線上で韓国語を勉強し始めました。
なので日本語から韓国語、韓国語から日本語の勉強をしたかったのでハングル検定を受けました。
もしもあなたが将来、「韓国で就職したい」ですとか「留学を考えている」という場合はTOPIKが良いかもしれません。
TOPIKならば韓国に行っても共通の指標となるでしょう。
TOPIKは世界70カ国以上で実施されていますから、英語の試験で言うと「TOEIC」みたいな感じかと思います。
それゆえ、TOPIKは世界的にも通用する試験です。
対してハングル検定は国内だけでの実施ですので、「英検」のようなニュアンスで良いのではないでしょうか。
そうなるとTOPIKの一択になると思うかもしれませんが、もし翻訳家や通訳などの日本語と韓国語を使う仕事を将来したいのであれば、ハングル検定の方が良いかもしれません。
また、勉強しやすいハングル検定からスタートしてTOPIKを後で受けるなど両方受験するのもアリかと思います。

まとめ
- 将来、韓国での就職や留学を目指している方はTOPIK
- 翻訳家や通訳などの日本語と韓国語を扱う仕事を目指している方はハングル検定
- 両方受験するのもアリ!
